無題

私はその事にしばらく憂鬱を感じた。それは私が彼らの死を傷んだ為
ではなく、私にもなにか私を生かしそしていつか私を殺してしまうきまぐれな条件があるような気がしたからであった。私は其奴の幅広い背を見たように思った。
梶井基次郎『冬の蝿』


なんか、どうも鉄道関係で事故があったのは知ってるんだけど俺はテレビもニュースサイトもみてないのでどういうことがあったのか詳しくは知らないんだけどこんだけ話題になってるともう知ってるのが当たり前って風にみんな思ってるわけであって、そんななか俺みたいなヤツがアレゲな発言をして気付かないうちに知らない人を傷つけてしまったり、こいつなに言ってんだ空気読めとか第三者の人に思われてしまったりするのが怖いので電車の話が出来ないんだけど、ふとなんだこの一時的な縛りはと疑問に思った。だからといって、したり顔で誰もが皆傷つき傷つけられていきているのさ、とか九〇年代J-POPみたいな事を言い出しそうなのもキモイのでログアウト。

久米田康治「さよなら絶望先生」第1・2話(週刊少年マガジン)

「糸色(いとしき) 望センセイ」だって。糸冬かよ。何事もネガティブにしか捉えられない男(中途半端に太宰)と、どんなことでもポジティブに考えてしまう少女の物語。
いきなり冨樫に喧嘩売ってたけどやっぱ改造だった。多少抑えめ。面白くなっていくといいけど、すぐ終わりそうな感もあるなぁ。

『マン・ヘルチング』

サムネイル伝説の吸血鬼ハンターの美しき娘マン・ヘルシング。ローマ・バチンカンの秘密結社から精を受けた彼女を待ち受けるエロティックな罠。迎え討つはドラキュラ伯爵のエロティックな娘。性器創造の鍵を握るチン造人間フェランケンシュタインをめぐる戦いが今始まる!
http://www.v-shock.jp/EC/?id=EXR0153

似てねーよ

やっつけだなぁ。

麻耶雄嵩『翼ある闇―メルカトル鮎最後の事件』


首なし死体、密室、蘇る死者、見立て殺人……。京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見粉うばかりの館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇はすでに始まっていた。2人の名探偵の火花散る対決の行方は。そして迎える壮絶な結末。島田荘司綾辻行人法月綸太郎、三氏の圧倒的賛辞を受けた著者のデビュー作。

うはwwwwwマジメルカトス wwwwww

なめていた。ネットでちらほら名前と評判だけは見かけたが、俺は清涼院流水みたいなもんだと思っていた。
やばい。まずサブタイトルがやばい。「メルカトル鮎最後の事件」。デビュー作なのにいきなり終焉してる。名前のセンスもやばい。読み始めるともっとやばい。メルカトル鮎出てこない。木更津とかいう探偵が名推理を振るっている。しかもしょぼくれて一旦帰っちゃう。とおもったら後半にメルカトル鮎いきなり出てくる。しかも退場する。やばい。話ぐちゃぐちゃになって物凄い終り方したと思ったら、今までの迂回経路がなかったことになって、通行禁止路の大外からワトスンがまくってきてダービー制覇したかと思ったら岡本太郎デザインのトロフィーが授与される。やばい。最強の小二小説。
いや、真面目に言えば物凄い練られた話・構成だと思う。古典とかお決まりといった既存作群を利用したジェンガを積み上げた後に、中枢を一本抜いてガシャーンみたいなことや、今日のテーマはなんとかキャビアだ「アーレ・キュイジーヌ」でキッチンスタジアムの豊富な食材で鉄人達が派手な料理を次々と作り上げたと思ったら会食で岸朝子がつまみのカシューナッツの中から「サンクス橋本真也スタミナ弁当」をモゾモゾ取り出してパクついてるような、のを各パートでやってる(俺だけにしか分からない喩えなのは置いておく)。
よく言われてる「マニアの為のバカミステリ」とは感じなかったなー。読書歴1年未満で「ずっこけ3人組」とメフィスト賞作家くらいしか読んでない俺でも充分楽しめた。しかし21歳でこれ書いたのか……
(×雄崇→○雄嵩。thnx?BM)
【4】

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫)