問題点
Twitter時代のリコメンドはちょうどいいインタレストを提供していた*1。自分がフォローしている人から辿れるファボに基づく推薦で発見があり、セレンディピティがあった。
しかし、今のアフター・イーロン時代のリコメンドはユーザーの注意を引き付け長時間滞在させるだけの過激・攻撃的・ネガティブな推薦が多い。
シニアエンジニア陣は彼らでバズった技術系エントリに対して私見を連投して過ごしている。興味深いしためになるのでそれはそれで読んじゃう。しかし私はオライリー本サブスクの元を取りたい*2。
長い間モヤモヤして過ごしが、これでは命がもったいないと思い、解決に乗り出すことにした(X中毒は解消しないスタイル)。
かといって、いざ代替SNSに移行するというのもしっくりこなかった。結局似たような属性の人の集まりに偏ってしまう(いつメン問題)。
そこでフォロワーを全員入れ替えてタイムラインがどう変化するのか実験することにした。
実施内容
まず最初にとりあえず全員フォローを外すことにした。
そして、よく知っているOSSのGitHubリポジトリからコミッターのXアカウントを追跡してフォローすることにした。GitHub経由にしたのは私が興味があって、自作スクリプトによって100人規模のアカウントを収集しやすいからだ*3。
ジャンルは問わず、ゲームエンジンからコンパイラ、ML関連、各言語エコシステムのライブラリなどを含む。
そこで気づいたのは、フロントエンド系の人がXアカウントを載せていることが多いということだ。世代ゆえなのかコミュニティの差なのか。
読む時は、Homeのリコメンドを中心に見ることにした。
結果
英語が読めない(それはそう)。
カジュアルな口語といえど、日常会話の語彙は技術ドキュメントよりも豊富なので、知らない単語が結構ある。
そのため、見かけたら辞書を引いて単語帳アプリのAnkiに登録することにした。
タイムラインの内容は「OSSプロジェクトのPR TIMES」になった。関係者が多いのでそうなるだろうとは思った。
ソフトウェア関連の話題が中心だが、政治関連のポストが結構あってコンテキストも含めわからない話が多い。
しかし治安がよくなって概ね満足している。そう感じるのは言語が変わって距離感があるからかもしれない。
驚き屋
AI関連のプロダクトを紹介してバズっている人のこと。英語圏でも存在する。
「プロ驚き屋」・「驚き屋」の意味と英訳(2023年 新語ネットスラング) - 言葉を嗜む - 日英翻訳辞典
フォローはしていないが、リコメンドに流れてくる。
一方、驚いている人かと思ったら開発者本人なこともある。
テック系インフルエンサー
ほかにおすすめされてくるのは、技術的バックグラウンドがあってYouTubeやブログで熱心に活動している人。例えば、フロントエンド界隈ではt3.ggのTheoやRemixのKent C. Dodds、先日取り上げたWes Bos*4。Rails作者のDHHもここに入れる人もいる。
日本で言うと、一見プログラマー転職情報とかを発信しているYouTuberやアフィブロガーやオンラインサロン運営者と一緒にされてしまうが、それらとは異なる。英語圏のテック系インフルエンサーは技術記事を書いたりOSSのコントリビューターなどの活動をする人もいる。
自分の記憶で過去に流行った用語だと「IT芸人*5」が一番近いのではないか。この用語もあんまりいい印象ないから私は使うことはないけど。
彼らはいろんな技術を品評したりして煽って関係者とレスバしてたりする。最初は欧米は議論の文化なのでなぐらいに思っていたが、私がフォローしてる人たちはあんまり参加してないく、時々マジレスするぐらいなので、やはり温度感で棲み分けているようだ。この辺のノリは日米であまり変わらない。
今後の展望
今後は、人数を増やしてフォローしている人たちのタイムラインを中心に続けてゆきます。
*1:タイムラインをごちゃごちゃにする仕事 - laiso https://laiso.hatenablog.com/entry/2022/12/01/222349
*2:2024年に買ってよかったもの第一位:O’Reilly Online Learning $499/年 - laiso https://laiso.hatenablog.com/entry/2024/09/11/193429
*3:GitHubリポジトリ内の関係者のプロフィールページをまとめて開くワンライナー https://zenn.dev/laiso/articles/e3c2571e539e0a
*4:ユーザー体験重視のSPAアーキテクチャ改 - laiso https://laiso.hatenablog.com/entry/2024/09/07/144321
*5:「知名度>技術力」のようなニュアンスを含む揶揄として使われる https://x.com/songmu/status/1200250538748571648