2024年に買ってよかったもの第一位:O’Reilly Online Learning $499/年

締切早ッ、とみくびることなかれ。私の中ではすでにダントツで2024年に買ってよかったもの第一位がO’Reilly Online Learning年間契約に決定しました。

O’Reilly Online Learning は、技術書籍の出版社であるO’Reilly Mediaが提供するオンライン学習プラットフォームです。技術書籍の電子版を読むことができるだけでなく、ビデオやオンラインコースも受講できます。

www.oreilly.com

洋書だけではなく、日本語の技術書も多く取り揃えられています。実はO’Reillyの技術書籍だけでなく、ManningやPacktなどの他の出版社の技術書も取り扱っています。O’Reilly Japanから出されている本でも原著の出版社はO’Reilly Mediaではないということもあります。そもそもO’Reillyの本でも日本語翻訳されているのはごく一部です。

私の利用状況

私の場合は2023年から半年間の月単位契約をしていましたが、今後も使い続けたいなと思い2024年に入って年間契約に切り替えました。

月単位契約は$49.99/月で、年間契約にすると$499/年となります。月単位契約よりも約$100お得です。私は月に2冊以上の技術書籍を購入しているので、月単位契約よりも年間契約の方がお得と判断しました。

ACM Skills Bundle Add-On経由で契約した方が安い、とあとから教えてもらったので来年は切り替えようかなと思っています。

O’Reilly Online Learning のここがすごい

ウェブブラウザから読める

コンテンツにはウェブブラウザからアクセスできます。ということは翻訳などのブラウザ拡張を利用することも可能です。

さらに、ダウンロードしてオフラインで読むこともできます。ただのウェブページなので、自分で好きな形式に変換して利用することもできます。

注意点: 利用規約では私的利用目的でのコピーは認められていますが、契約終了時には削除する必要があります。また、クラウドストレージへのアップロードについては明記されていません。利用規約をよく確認することをお勧めします。

全ての本の中身を横断検索ができる

O’Reilly Online Learning では登録されている全ての本の中身を横断検索することができます。あと流行に乗って、AIエージェントが本についてガイドしてくれる機能もついてます。

特定の技術トピックをキーワード検索するだけでなく、書籍名で検索するのもおすすめです。その書籍の内容だけでなく、参考文献や引用元も検索結果に表示されるので、関連情報をまとめて入手できます。

例えば、『人月の神話 (原題:The Mythical Man-Month)』という言葉で検索すると、その本を引用している本や参考文献として挙げられている本も検索結果に表示されます。

注意点: ブラウザ版とアプリ版で検索結果が異なる場合があります。アプリ版では検索結果から直接本文に飛べるので、情報探索に便利です。

入手困難な本でも読める

O’Reilly Online Learning には、入手困難な本も多く取り揃えられています。絶版や出版社事情により日本国内で翻訳が手に入りにくい本も原著が読むことができます。

例えば、私は「戦争とソフトウェア開発プロジェクトの類似性」について書かれた書籍を探していた際に、Gemini氏に相談して参考書リストを教えてもらいました。その中に『デスマーチ: なぜソフトウェア・プロジェクトは混乱するのか』がありましたが、現在、日本語版は入手困難です。しかし、O'Reilly Online Learning では原著を読むことができました*1

その他、『データベース・リファクタリング』のように、書店では見かけないものの、時々読み返したくなる書籍も、原著が O'Reilly Online Learning で提供されています*2

Early Accessで出版前の本も読める

Early Access Program で、執筆中の書籍をいち早く読むことができます。

翻訳版の出版を待つと数年かかることもありますが、Early Accessを読むことで鮮度の高い情報を入手できます。

SNSのフィードを刹那的に消費するかわりに、Early Access リストをチェックしてみてはいかがでしょうか。

日本語版の最新情報は@oreilly_japanをフォローすると新しくコンテンツが追加されたら知らせてくれます。書籍の発売とO’Reilly Online Learning への追加は同時ではないのでこれが役立ちます。例えば『ドメイン駆動設計をはじめよう ―ソフトウェアの実装と事業戦略を結びつける実践技法』は2024/7/20発売ですが2024/8/26に配信開始されました*3

本以外のコンテンツ

O’Reilly Online Learning には他にもオーディオブック版や書籍をフォローアップするようなビデオやオンラインコースもあります。私は書籍を読むことが好きなので、ビデオやオンラインコースはあまり利用していませんが、これらのコンテンツも充実しているので、興味がある方は探してみてください。

また、「Shortcuts」という形式のコンテンツもあります。これは書籍の追加コンテンツのような、単発の記事のようです。例えば、WebAssembly 本の著者 Brian Sletten 氏は、最近多くの WebAssemblyのShortcutsコンテンツ を追加しています。

おわりに

O’Reilly Online Learning は、技術書籍を読むことが好きな方にはおすすめのサービスです。

ジュニアエンジニアの皆様へ:所属組織で企業向けサービスの導入を提案してみてください。昨今のIT人材需要の高まりは、あなたの強い味方になるはずです。

以下が申し込みページです。

www.oreilly.co.jp

シニアエンジニアの皆様へ:金を払え