ボブ氏に何が起こったのか

この問題を解く場合、まずボブ氏は何故女性従業員に「黒いバッグはあるか」と問い合わせをしたのかを考察せねばならない。参照先図をご覧の通り、店内は非常に開けた場所で、売場に商品の陳列も成されている。そして、並んでいるのはバッグのみ。容易にカバン売場、もしくは「カバン屋」であることは伺える。図の三点以外にも商品は並べられているのだろう。現に、女性従業員は問い合わせを受けた後、即答で返している。では、何故ボブ氏は自分で好みのものを探すことをせず女性従業員に問い合わせをしたのか。

仮説
ボブ氏はたくさんの黒いバッグの中でより良いものを購入したいと思っている

そう考えると、わざわざカバン売場まで来て「黒い」という要素だけで問い合わせをしているのに納得がいく。幾多ものバッグのうち、選りすぐったものを選択したいのだ。
しかし、即答で返した女性従業員の「小さくて、若い女の子の間で人気」という言葉を聞いた途端にボブ氏は購入を即決する。たくさんの黒いバッグのうちでより良いものを望んでいたボブ氏が、検討もせずに即決である。果たしてボブ氏に何が起こったのか。もしや「より良いもの選びたい」という希望は最初から存在しなかったのではないか――否、そうではない。

仮説
ボブ氏にとって「若い女の子の間で人気のバッグ」は、それほど重要だった

ボブ氏が購入を決めたのは、女性従業員の「若い女の子の間で人気」という言葉を聞いた後であった。要するに、ボブ氏にとって「若い女の子の間で人気」という事項は、それまでの「検討に検討を重ねてより良いバッグを選びたい」というものを退かせる程の超・優先事項になったのだ。そして考えを進めるに、若い女の子に人気のバッグを持ったところで、若い女の子に人気のボブ氏になるわけではない。ボブ氏にとっては、若い女の子と一緒のバッグを持つことによって、彼女らと同化することに意味があったのだ。それは、ボブ氏にとって何よりも優先されるべき事である。

結論
ボブ氏は若い女の子達に同化を計ることを生き甲斐としている

お上がいろいろパワーアップしたので、俺もいろいろと弄っている。

むしろ、パワーダウンを致した。なんでこんな事になったかというと、昨日見た「渡辺徹の個人サイト」が正に九〇年代ノット・デッドな「まいほーむぺーじ」だったから衝撃をうけたのだ。しかもリンク許可制ときている(完璧だ!)。キーワード「Ajax」あたりで飛んできたナウな人とかをびびらせたい。桃鉄でいう、目的地ハワイの前に燦然と降り立たれたうんこカード。そういふものに、わたしはなりたひ(ブログ臭消えたかなぁ)。

我孫子武丸『8の殺人』


“8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。速水警部補と推理マニアの彼の弟&妹の3人組が挑戦するが、真相は二転三転また逆転――。鬼才島田荘司氏に“本格ミステリー宣言”を書かしめた、2人目の大型新人の本格的にして異色、かつ絶妙のユーモアで味付けした傑作長編推理デビュー作!

  • 我孫子武丸のデビュー作。シリーズ一作目。
  • ちょっとトリックが安すぎるかな。早く先進めてくれー感が。と思ったけど十云年前のものなのでなんかそう言うのも退けてしまう。
  • ユーモアラスな部分は良かったしつこくなくて。キャクターものとして読むにはちょっと弱いかな。
  • 著者あとがきの、数倍の長文解説であつく出版業界、新人育成についてを語る島田荘司が良かった。ミステリ読んでると大抵この人の推薦文があちこちに見られるので、なんでそんなに推薦しまくってんだろう、自作は?とか思っていたけど、こういう人だったのか。
  • (感想の感想)まぁ大体九〇年代後半〜〇〇年代以降の感想しかなかったんだけど、「いまいち」と概ね評判は宜しくない。サウンドノベルである「かまいたち」と比べるのは酷だなとは思うけど。
  • まぁ古典ミステリが読みたくなった。

【2】

8の殺人 (講談社文庫)

8の殺人 (講談社文庫)