これはひどい的な文脈でシェアされていたので中身を読んでみた。
SIerの業界とか上流工程の世界の価値観が濃縮された文書なのかなと予想したが、「ソースコードを書くなど単純な作業」のパワワな部分以外はそこまで偏りはない印象を受けた。
記事はビジネスメディアによく見られる全身にバズワードを浴びたような文体で、大量の修辞表現から実際の現場感の想像する作業が読者の手に委ねられている。なぜかこういう言葉遣いの文章を読んでいると モブ・ノリオ『介護入門』を思い出して懐しい気持ちになる。
「内製化」という用語が18回、「DevOps」が8回登場する部分に注目したい、この2つのキーワードが内容の中心になっている。要点を抜き出すと以下のようになる
- ヤマト運輸株式会社は内製化によって外部システム会社を使った開発を削減する
- 内製化にあたって100人のエンジニアを採用した
- GitHubでソースコードを管理するようにした
- とはいえ外部システム会社はひき続きいい感じに使いたくもある
以下では記事にある各リリックを読み解いてゆく
「DevOps開発体制を構築・浸透させる上ではデータグラビティ(データの蓄積によりビジネスに与える影響力が高まること)がより重要になるため、ソースコードの維持・管理で最も信頼でき、かつ付加価値の高いGitHubを選択することは自然な流れでした」
「GitHub便利」という事が書かれている
本文を見出しに圧縮することで生成された文章っぽい
アカウントとリポジトリを権限管理すること
アーキテクチャのデザイン 標準化が実行可能なメンバーによるコアな開発は内製化し、ソースコードを書くなど単純な作業は外部に委託するなど柔軟な対応が必要です。
「標準化が実行可能」が何を指すのかは難しい、自社規定に従って作業が可能、もしくは上流工程のスキルセットの話かもしれない。
「ソースコードを書くなど——」はウォーターフォールの詳細設計書を翻訳するような作業を指しているのだと前後の文脈から想像。
コーディング自体を軽視しているのだとしたら、内製開発プロジェクト「EAZY」のエピソードと繋っていないように思えるので既存ウォーターフォール開発との対比の表現だと思われる。
どこまで自社のコアコンピタンスを内部リソースとして持つかを見極めることにより、1歩進んだ内製化の道も見えてきます
ハイブリッド・アジャイルみたいな前向きな主張。システム子会社との政治的要因も絡みそうだし面倒くさそう。
見出しでは「一歩進んだ」だったが「1歩進んだ」になっている(細かい)。
さらに、AzureとGitHubによって内製化を進めると、これまでサイロ化していたナレッジが社内共有され、横展開しやすくなるという効果が表れているという。
「社内のシステム分かる人が増えて良かった」と理解した。
将来的には、ソースコードに付加価値があることを経営陣にも説明できるようにしたいと中林氏は期待する。
「経営陣はソースコードに興味がないのは必然」