舞城王太郎「暗闇の中で子供―The Childish Darkness」

暗闇の中で子供―The Childish Darkness
舞城 王太郎
ASIN:4061822063

出版社/著者からの内容紹介
傑作。
破壊せよ!生成せよ!舞城王太郎
体内の札束……ミステリ史上最悪の見立て殺人……
いまもっとも危険な“小説”がここにある!
あの連続主婦殴打生き埋め事件と三角蔵密室はささやかな序章に過ぎなかった!
「おめえら全員これからどんどん酷い目に遭うんやぞ!」
模倣犯コピーキャット)/運命の少女(ファム・ファタル)/そして待ち受ける圧倒的救済(カタルシス)……。奈津川家きっての価値なし男(WASTE)にして三文ミステリ作家、奈津川三郎がまっしぐらにダイブする新たな地獄。
――いまもっとも危険な“小説”がここにある!

良かったです、久しぶりにアタリを引きました。それにしてもほんとミステリ部分はどうでもよさげだなぁこの人。ネタバレ多いから気使って感想は詳しく書かないけど、要は真実を書くには嘘の物語をつくるしかないんですよ、僕の日記と同じで。
「おめえら全員これからどんどん酷い目に遭うんやぞ!」
(アッハッハッハ)このセリフなんでこんなに爆笑を誘うんだろう。あと、とんねるずの本気歌も爆笑を誘うけど。
で、うすうす気づいてたけど佐藤友哉の「世界の終わり」でこの本のネタバレされてたんだな。僕はネタバレには抵抗ないからいいんですけど。事前に結果を知らされてたとしてどういう経緯でそこに行き着くのか、「いや、案外あのバレはデマなんじゃねぇのか」とか一人で悶々と想像するのって面白いと思います、少数派なのかな。そういえば思い出した。むかし伊丹13の「スイートホーム」って映画をレンタルで見ようとしたとき間違えてメイキングビデオのほうから見てしまったあの衝撃、その後本編をダレつつ見たけど案外イケた時のあの感覚。